No.003-120 : 洞窟のジャッカル娘
FILE No.003-120 NAME : A jackal girl in the cave

 さて、まず彼女の目にとまったのは、極北から流れてきたはぐれオオカミでした。



 なんでオオカミがアフリカにいるのかと申しますれば、自分の群れのアルファ(ボス)から嫌われて群れからはみ出してしまったこのオオカミは、自分の群れを築くことを夢見ながら流れ流れてこのアフリカまでやってきてしまった!・・・という、ある意味ではなかなかの剛の者でございます。

 さらに南へ下る旅の途中、この赤毛のジャッカル娘の洞窟に一夜の宿をもとめたのでありました。

 異種ではありますが遠縁の犬族で、苦行のような長旅に磨かれたなかなかの美丈夫である彼がいたく気に入ったジャッカル娘は、その夜彼を床に誘います。 据え膳喰わぬはなんとやら、オオカミもその求めに応じて二人はその晩激しく愛し合いました。

 彼も彼女もお互いをとても気に入りましたが、残念ながらこのアフリカの地は彼には暑すぎました。
 また、まだ見ぬ南の地に夢を馳せるオオカミは、後ろ髪をひかれつつも翌朝旅立っていきました。

 ジャッカル娘はとても残念がりましたが、彼女はこの出会いをきっかけに旅人のたくましさと彼らの夢と情熱の厚さを知りました。
 彼女はこの洞窟で宿屋を開くことに決めました。多くの旅人と知り合い、彼らの夢と情熱に触れてみたいと思ったからです。
 そして、その中で生涯の伴侶にふさわしい理想の男性との出会いを夢見て。

 ・・・う〜ん。わたくしも宿泊予約したいかも(*^^)