博物館展示 No.002-005 : バギ 原作:手塚治虫
MUSEUM FILE No.002-005 NAME : BAGI
一度目のあとも、二人は何度も求め合って愛し合いました。
どれほどの時間、交尾は続いているのでしょうか。
今の二人には時間の概念はありません。ひたすらに愛しあい交じり合うことだけを考え、交尾を続けています。二人の下半身は乾く暇もなく、お互いが出した体液でほんとうに全身どろどろに溶け合って混ざり合っているかのように見えるほどでした。
バギもリョウも一度燃え上がった野生を抑えるすべを知りません。
夜のとばりが辺りを暗闇にかえたあとも交わりは続きました。
しかし、深夜を過ぎた頃になるとさすがに体力の限界が来て、二人は後背位で交わったまま大地に突っ伏して気を失うように眠ってしまったのでした。
この夜は、二人にとってすべての苦悩や苦しみから解放された幸福な夜となりました(^-^)
この夜の交わりが引き金になってしまったのでしょうか。バギはこの後急速に野生に戻り、言葉をも失ってしまいます。
そのために生じた些細な誤解から、やがてリョウとバギは互いに殺し合うことになってしまいます(本編参照)。
しかし、この一日の間にリョウとたっぷりと愛し合ったバギの胎内には、新しい命が宿っておりました。
そして生まれたバギの子は人知れず荒野で生き抜き、いつの日か父であるリョウとの対面を果たすのですが、それはまた別のお話(・・・また(爆))(^-^)
おしまい